アメリカで食う見る遊ぶ |
サンタモニカに小旅行(3) ホテルに迎えに来てくれたのは、ブライアンという陽気なおじちゃんだ。あちこちのホテルを回って人が乗り込んでくるたびに 「どこから来たんだい? おお、ボストンか。こちらはニュージャージー。あちらはクリーブランド、この人たちはもともとは東京だけど今はニューヨーク。ま、楽しくやろうぜ」なんて引き合わせてくれる。お客さん同士も最初からなごんで、なかなか楽しい雰囲気だ。 ビバリーヒルズに向かう途中から、さっそくガイドが始まる。 「プリティ・ウーマンで、ジュリア・ロバーツが住んでたアパートとして撮影された建物がこれ」「このホットドック屋には、ダイアナ・ロスが買いに来るんだ」「ここが、ウィノナ・ライダーが万引きして捕まったサックスさ」早口なので、付いていくのが大変だ。 スターの豪邸はビバリーヒルズの山の中に点在して、高い塀に囲まれて建っている。もちろん、家の中に入れてもらえるわけではない。車から門構えを見て、説明を聞きながら中を想像するだけだ。それでも乗っているのがセレブやゴシップ大好きな人たちばかりなので、そのたびに歓声が上がって、 「あの映画見た?」「この人、また離婚したのよねー」なんて和気あいあい。 大きな家、広ーい庭、厳重なセキュリティ。きれいに整備されたお屋敷街が延々と続いている。スーパーも無いし、コンビニも無い、公園も無いようなこんな山の中に住んで楽しいのかな? もっとも、お屋敷の中にはプールやジャグジーや映画館まであるそうなんだけどね。 山の中をぐるぐる回って、たっぷり(門だけ)見てツアーはおしまい。ガイドのブライアンは、クイズ形式で盛り上げて、誰かが答えるたびにキスチョコをばら撒いて、ホントのせ上手。その技につくづく感心した。 みんなをそれぞれのホテルに送って、最後に残った私たちを、ブライアンは「通り道だから」と、墓地に連れて行ってくれた。マリリン・モンローのお墓があるというのだ。 「ここはナタリーウッドのお墓」「ここはビーチボーイズの兄弟のお父さんのお墓」とついでに墓地までガイド。ガイドの仕事と映画が大好きなんだと教えてくれた。理想はグルーチョ・マルクスなんだとか。 |