ポルトガルへイワシを食べに
子供がぶら下がって大はしゃぎ

4.山手線並に混んでるトラムに乗った



展望台の上から見たリスボンの街とテージョ川

ニューヨークに引っ越したばかりのときに乗った観光バスが面白かったので、リスボンでも同じのに乗ろうと、土砂降りの雨の中を申込所まで出かけていった。私たちは明日にはもう移動してしまうので、バスに乗るとしたらこの日しか無いのだ。つるつる滑る石畳の上を苦労して歩いて発車場まで行くと、お姉さんがひとりいて、「朝に雨が降るとその日一日お休みになるの。例えこれから雨が上がってもね。ソーリー」と言う。その1時間後には雨はからりと上がったのに、一日休みにしちゃうなんて何てもったいない。


短い距離を往復するだけらしい観光ケーブルカー

仕方ないので遠くの観光名所に行くのはあきらめて、近くの展望エレベーターに乗ってリスボンの街をぐるっと見渡して観光はおしまい。私たちの旅は殆ど食べる事にばかりエネルギーが費やされるので、これでいいのだ。
代わりにコンシェルジュのお兄さんに下町を通るから面白いよ、と教えてもらった28番のチンチン電車(市電)に乗ることにした。地下鉄ならガラガラに空いてて、こんなんで経営が成り立つのかしら?と心配したくらいなのに、チンチン電車はすごく混んでいたんだけどね。
チンチン電車は1台やっと通れるような細い坂の路地を、車体をキイキイいわせながら走るのでなかなかの迫力だった。手を伸ばせばすぐそこの家に触れそうなのだ。しかも電車の外側に子供がぶら下がっていて、奇声を上げている。運転手さんは注意しないし、乗っている人たちも笑って見ているだけだ。振り落とされたらぜったいケガしちゃうよと心配になるんだけど、きっとこの街では誰もがこうやって遊んで大きくなったんでしょう。

こーんな狭い路地をくねくね進んでいくのだ。

すんごい坂道発進も何のそのの女性運転手とヘアバンドがナイスだった赤ちゃん

話に聞いていたとおり、ポルトガルの町はどこも本当に坂が多くて、歩いて観光するのはけっこう大変だ。町と町の間は、どこまでも平らな平原なので、ポルトガル人はわざわざ坂が多いところを選んで町を作ったらしい。
お腹を引っ込ませるのに一番いいエクササイズは階段登りだと「やせる!くびれる!大腰筋エクササイズ」という本には書いてあったけど、石畳の道はサンダルでは歩きにくくって、雨が降ればツルツルすべるし、歩き疲れてついバスやタクシーに乗ってしまう。ポルトガルに行ってもあんまりお腹のエクササイズにはならなかった。


ステキな石畳の階段も、登るとなるとヒイヒイ言ってしまうのだ


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