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5日目 マヨルカ
マヨルカの夜の桟橋にはクルーズ船がいっぱい
ジェノベーゼソース教室か、ダンスレッスンか…悩む
ほとんど丸一日の航海の後、昼過ぎにマヨルカに到着。午前中はジムに行ったり、メレンゲダンス教室に参加したり。のんびりできるかなと思ったのは当てが外れて、けっこう忙しくすごす。
だって、30分単位の船内のクラスのどれもが魅力的で全部に参加したくなんだもの。ダンスとジェノベーゼソースの作り方のクラスが同じ時間なので、どちらに出るかすごく悩んだりして。結局、今マイブームのダンスにしてしまったけれどね。
船長主催のパーティー、イタリア式
ダンスレッスンの後は、船長主催のパーティーというのに行ってみた。が、何のことは無い。船長がお供の通訳を連れて客のテーブルを回って握手して、各国語で「コンニチハ」とか「航海はいかがですか?」とかお愛想を言うものだった。
前に乗ったセレブリティの結婚記念日カップルのパーティーでは、エンターテイメント担当のクルーが、最長カップルと最新カップルに面白おかしくインタビューして、さすがだなと思わせたのに。アメリカの船とイタリアの船ではずいぶん客あしらいの方法が違うんだなあ、と思った。シャンパン+カナッペがフリーなのは一緒で、それは大変おいしくいただきました。
マヨルカ島の星のレストランにお出かけ
さて、夕方は日本から電話で予約しておいた、マヨルカの星のレストランに出かける。本当は星のレストランに敬意を表して、一番のお気に入りの、ピンクの単衣の琉球絣を着ていきたかったんだけど、外はあまりに暑くて綿麻混の夏着物がやっとの感じなので、しぶしぶ絣は断念する。
実際は、山あいのホテルにあるレストランの、屋外の席で食事をしたので涼しくて、単衣の絣が丁度いい感じだったんだけどね。
ホテルに滞在する旅行より、やっぱりクルーズかな
ミシュランの評だけで選んで行ったレストランは、実は立派なホテルの中にあった。2つのゴルフコースがあり、ガーデンレストランからは広いプールが望める。室内プールやジャクジー、ブティックなんかもたくさんあって、お客さんはヨーロッパの年配のご夫婦やグループという感じ。クルーズを知る前なら、こんなホテルにしばらく泊まってみたいなあとあこがれたと思うんだけど、今ならどうだろう…。
クルーズは飲んだり食べたりショーを見たり踊ったり、何かのクラスに参加したり船外のツアーに出たり。航海中はホントに楽しく忙しく過ごすことになる。これに慣れちゃうと、楽しみといえばプールサイドでダラダラしたり本を読んだりするくらいで、食事はおいしいけれど、ショーもダンスホールも無い。そんな田舎のリゾートで、私は退屈せずに過ごすことができるんだろうか…? 来年はダラダラリゾートバカンスをしようと思っている私なのであるが、ちょっと心配になってしまった。
Gのレストラン評フォラビラ Foravila
Arabella Sheraton Golf hotel Son Vida, Mallorca Tel 971 78 71 00
7日はマヨルカ島の港街パルマ・デ・マヨルカへ上陸。この日は出航が深夜のためランチでなくディナーを陸で楽しめる。日本から予約済の星レス「Plat d'Or」に勇んで出かけたら何と週1日の調理人たちの休日で、この日はバーベキューと冷たい料理のビュッフェだけだという。ここはホテルのレストランだから休日でも無理して営業するわけだ。
昔スペイン、フィゲラスのオーベルジュ「Mas Pau」に行ったときも同じ目にあった。予約の時に言えよなあ(怒)、分かっていれば他にも星レスあったのに。港から離れた丘の上まで来てしまったので今さらダウンタウンにも戻れず、仕方なく同じホテルのもうひとつの(ワンランク下の)レストラン「Foravila」で食べることに。
まあしかし、ここはここで一流ホテルのダイニングであり、素敵なガーデンレストランであった。夕暮れからやがて陽が落ちて満月の星空の下、きちんとしたサービスを受けながら上出来の料理を食べた。「タパス盛合せ(魚介と野菜)」「アンダルシアン・ガスパッチョ」「セロリのスープ」「白身の魚の煮込み、パイナップルとココナツのソース」「仔羊のロースト、マヨルカソース(ハチミツ味)」。ワインはお勧めの地元の赤(名前失念)。魚料理も肉料理もサービスの人にいろいろ相談したあげく、甘そうな味つけに不安を感じつつも地元料理を食べることにしたのだが、どちらも当たりだった。甘いというよりもむしろコクがある感じで、渋めの赤ワインとぴったり合った。
最後にイエルバスという食後酒をいただいた。イエルバス(Hierbas)とはオルホ(フランスのマール、イタリアのグラッパみたいなもの)に数種類のハーブを浸したもの。Sも僕も上機嫌で酔いに身を任せ、星レスを逃したこともどうでもよくなってしまった。
この日のキモノ
船から降りた陽があるうちはけっこう暑かったので、単の絣では暑苦しく見えるかなあと、綿麻混の浴衣にオレンジの麻の半襟を付けて、着物風にする。二つ星のレストランに敬意を表して、夏物の白い絽の名古屋帯を銀座結び風に〆た。山あいのレストランは、外で食事をするにはけっこう寒くて、途中で屋内に入れてもらったりした。絣だったらちょうどよかったのになあとちょっぴり後悔。
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