クルーズ大好き! だからたまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい。 セレブリティ・インフィニティで行ったアラスカクルーズの旅行記です。


2日目 海の上で海水プールを満喫

この日は終日航海日でどこにも寄港しないので、船で1日のんびり過ごすことができる。船内新聞を眺めれば、いかにもアメリカの船らしく、おもしろそうなプログラムが満載だ。

最初の朝、寒さに驚く

昨日寝たのは夜11時を回っていたのに、時差ボケで朝3時半に目が覚めてしまう。外はまだ暗いけど、どうやら霧で煙っている模様。

ベランダに出るとあまりの寒さに驚く。出港した翌朝にこの寒さなら、どんどん北上して行ったらどうなってしまうんだろう!

時差ボケで朝早く目が覚めても大丈夫なのだ。いつも部屋で発芽玄米ご飯を炊いて、海藻サラダや切干、梅干しと一緒に食べるから。でも今回は部屋に調理器具を持ち込んではいけないと、炊飯用の鍋が初日に船のセキュリティの預かりとなった。船に入る時に荷物のスキャンをしたそうだ。テロ対策大国アメリカの、立派なスキャンシステムを破ることはできなかった

何とかこなす、部屋での朝食づくり

トランクの底の方に入れておいたアルミのコッヘルは知らんぷりして部屋に持ち込んだので、今回のクルーズはお茶を沸かすのもご飯を炊くのもこのアルミ鍋一つでしなくてはならない。

調理器具禁止なんて知らなかったので、荷物が来ないなーと思っている時にセキュリティに地階まで呼び出されて驚いた。事情を説明されて電気ポットなどを下船まで預ける手続きをしているのは、みんなアジア系のお客さんたち。列に並びながら、私たち温かいお茶がなくてどうやって過ごすのよねえなんて言い合ったりして、笑っちゃった。

アルミ鍋なんかで玄米ご飯がちゃんと炊けるか不安だったけど、芯もなくちゃんと炊き上がった。水多めで炊いた後、アルミ鍋ごとバスタオルでくるんで蒸らしたのがよかったみたいだ。なあんだ、よかった。

そのご飯にルームサービスのオムレツと、持参の海藻サラダに切干大根、梅干し、海苔、みそ(佃煮替わり)を足して朝食を部屋で取る。さあ、腹ごしらえをしたら、運動だ!

最初のころはたいてい混む船のジム

ジムはまだ8時前だというのにデブのアメリカ人たちですごく混んでいた。日がたつにつれて、どんどん空いていくのはわかっているのだよ、君たち。と心の中で呟きながら、隅の方でストレッチをして、11階の甲板のジョギングコースに行ってみる。曇っているから日に焼ける心配はないけど、風がびゅうびゅう吹いてカラダごと飛ばされそうだ。

怖いので4階のデッキに降りてみると、そこは周回コースではなく、左舷か右舷のどちらかを行ったり来たり往復するだけだった。11階でも4階でも、甲板で走っている物好きは私たちの他いなかったなあ。ジムのランニングマシンはいっぱいだったけれども。

インドアプールは、なんて気持ちいい!

それから10階のインドアプールに行く。最初に乗ったミレニアムでも、インドアプールは私のお気に入りだった。泳ぐには小さいけれど浮かぶにはちょうどよかった。もしかして、風がビュービュー吹いて寒い甲板を修行のように走るより、このインドアプールの中で水の抵抗を受けながら歩いたり走ったりした方が気持ちがいいし、いい運動になるんじゃないの?

この思い付きはその後毎日実行された。プールは午後は混むけど、朝9時くらいなら空いていて、走り放題、浮かび放題。温かくて塩辛いプールの中を歩いたり走ったり、30分も続けているとのぼせかけてフラフラになった。塩水で脱水しそうになるので、プールサイドに水を置いて、飲みながらね。

セレブリティはスイート以外は部屋にお風呂が無いので、インドアプールでカラダが温まってちょうどよかったよ。

厨房ツアーでついつい有料レストランの予約をしてしまう

午前中は船内プログラムの厨房ツアーに参加して、迷路のようになった広い船のセントラルキッチンで、シェフの説明を聞いて回る。キッチンのほとんどのスペースはメインダイニング用で、小さな一角がアクアクラス専用のBluとスペシャルレストランのSS Unitedになっている。

ツアーでは、もう10年以上勤めているという、黒タイのトップシェフたちが面白おかしく説明してくれる。そして、専用レストランの料理なら、小回りの利くキッチンで手間をかけて作るのでよりおいしいのだと繰り返しアピールするのだ。厨房を出たところは色々なスペシャルレストランのメニューの紹介コーナーになっていて、こんな素敵なお料理が食べられますよとサンプルが並んでいる。

料理サンプルは干からびてカチカチになっていたけれど、Gは喜んでSS Unitedのディナーを予約していた。(ひとり40ドル) 見事にセレブリティの作戦にはまりましたね。

私たちの装備はだいぶ甘かったと知る

ランチで相席になったニューメキシコから来たご夫婦から、明日入港するケチカンは大雨らしいとか、そうでなくてもアラスカはたいてい霧雨模様なんだと聞いて、私たちの支度はだいぶ甘かったなと今さらながら気づく。

ユニクロのぺらぺらのダウンジャケットは、夏のアラスカの変わりやすい天気に通用するかしら!?と不安でいっぱいになる。


午前中の霧雨にけぶる屋外ジャグジーとちょっと晴れてきた午後の海

でも午後になったらちょっと晴れてきて、雨具無しでもだいじょうぶかな?と希望が湧いてくる。晴れるなんて年に1度しかないんだ。あなたたちはラッキーだなんてクルーに言われたけど、きっと頻繁にそう言っているんでしょう? セリフがこなれていたもの。これもセレブリティらしい演出だと思うことにする。

昼間のダンスレッスンの先生は、夜のダンサーズ!

午後はダンスレッスンに出て、フォックスロットを習う。男の先生はやたらにがっちりとたくましく、パートナーの女性はやたらにターンが上手で舞台メークのようなマスカラの付け方をしているなあと思ったら、夜のショーに出演しているダンサーたちだった。


夜は舞台で踊るダンサーたちが、昼間はしろうと相手にダンス教室をするとは、セレブリティはなかなか効率よく人材活用をしているようだ。ダンスクラスは毎日あって、毎回違うダンサーがレッスンするのでとても楽しかった。

レッスンの内容は、生徒の実力レベルに合わせた初歩的なもので、とにかくフロアを反時計回りに回ってればいいんだよって感じだったのも、気楽でよかった。

さーて、フォーマルナイトだ

今夜のドレスコードはフォーマルなので、Gも私も和服姿でディナーのレストランBluに向かう。

私は絽の小紋に夏塩瀬の帯。Gは綿麻の着物に麻の羽織とそんなにフォーマルでもないけどね。

昨日は早めに行ったら満席で、ウエイターもてんやわんやだったので今日は遅めにしたのだけれど、やっぱりいっぱいのようで隣のバーでしばらく待たされる。やっと案内された時には隣の席の人たちの食事はもう終わりですぐにいなくなってしまい、どの料理がおいしかったかをちょっと聞けただけだった。


食べたのは、前菜はホタテと野菜サラダ、スープにガスパチョ。メインはラムとベジタリアンのナス料理。

今回のセレブリティのアクアクラス専用のレストランは、最初のミレニアムに乗った時のメインダイニングに比べて格段においしいと思うけれども、テーブルメイトのいないエニタイムダイニングだとなかなか他の人と話をするチャンスが無くて、ちょっと孤独かな。

アメリカ駐在から日本に戻って7年がたちすっかり英語を忘れてしまったGは、他のお客さんたちとの楽しい会話になかなかついて来ないんだけどね。 そんな時アメリカ人たちは容赦なく
「彼女とちがって君はどうしてそんなにおとなしいの?」なんて突っ込んでくる。これから先クルーズしたいなら、英語をもっと思い出さなくっちゃね!



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