クルーズ大好き! だからたまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい。 セレブリティ・インフィニティで行ったアラスカクルーズの旅行記です。


6日目 踊るオフィサーズ

この日は2回目の終日航海日でどこにも寄港しないので、船で1日のんびり過ごすことができる。船内新聞にはおもしろそうなプログラムが満載だけれども、全部に出ていたらへとへとになってしまうので、厳選することにする。

アラスカ沖で、ネットでお仕事(タメ息)

時差ボケもすっかり解消され、Gはいつもの休日のようにいつまでもぐうぐうと寝ている。私はひとりソファでPCを抱え、仕事のメールのやり取りをする。ぶちぶちとよく切れる回線をだましだましつなぎながら、5秒単位でかかる料金に焦ったり、絶望したり。

インフィニティには、アップルと提携しているiラウンジというネットカフェがある。マックがずらりと並んでいて、マック体験が自在にできる。

最初の頃はおかしくなるたびにこのインターネットカフェに駆け込んだ。つながらないのに課金されていたら大変だと思って。つながらないのに課金されることは無かったけれど、衛星回線だから山陰に入ったりすると、すぐ切れちゃうんだそうだ。

「なんでこんなに遅いんだ!」と文句を言う他のお客さんに「フィヨルドをLANケーブル引きずりながら航海するわけにいかないでしょ?」とネットカフェのスタッフがとぼけて答えているのがおかしかった。

プールの水が減るほどの揺れだって平気

今日はだいぶ海が荒れているようだ。部屋ではあまりひどくは感じなかったけど、お気に入りのプールは大いに波打っていた。船が揺れるたびに水がじゃばじゃばとあふれ出るので、前日までは肩ぐらいまであった水深が、おへそぐらいに減っていた!

それでも揺れるプールでひっくり返りそうになりながら歩いたり走ったりするのは面白かったし、すごくいい運動にもなったと思う。

このプールは午前と午後と1時間だけ子供にも開放されるんだけどね。10時になって待ちかねたように入ってきた子供たちは、揺れるプールと大波に大はしゃぎしてた。

やっとバルコニーのドアが開けられる気温に!

今夜は有料レストランのSSユナイテッドに行くので、お昼はビュッフェで軽く済ませて、あとは部屋でダラダラする。南下してきたのでだいぶ気温が上がってきて、ダマールやフリース、ダウンジャケットはもう用済みになる。

全開だとまだちょっと寒いので、部屋のバルコニーのドアを少しだけ空けて、波の音を聞きながら読書や昼寝をする。やっぱりクルーズはこうでなくっちゃねえ。

昼食の時に相席になった人が良かったと言っていたデジカメ教室や、ダンス教室の続きのワルツのレッスンなど、出たいクラスもあったんだけどね。クラスを追っかけていたらもうキリなく忙しくなってしまうので、今日は部屋ダラに徹する。

フォーマルナイト恒例の写真撮影

寝過ごさないように、目ざましもちゃんとかけて昼寝をする。今夜はフォーマルナイトで、しかもディナーはスペシャルレストランのSSユナイテッドに行くのだ。

2日目のフォーマルナイトと同じ新中古品で買ったうぐいす色の絽の小紋を着て、絽塩瀬の帯を締めて、インフィニティの大きな写真をバックに記念撮影をしてもらう。思わず笑っちゃうようなポーズを色々させられるのが面白くって、私はけっこうこの撮影が好きだ。撮られるだけでできた写真を買わなければお金はかからないし…。

ディナーはおかまのヘンリーのスペシャルレストランへ

パパイアスープ、アボガド サーモン クラブケーキのイクラ・キャビア添え、ホタテのパイ包み

フォアグラのソテー、ポルチーニのスープ、トマトとモッツァレラのサラダ

ラムのカレー粉入りパン粉焼き、鹿のステーキ

SSレストランはランチで行った時に、美味しさもウエイターのおかま(推定)のヘンリーの楽しさも経験ずみなので、色々なお皿をどしどし頼んでしまう。窓際の席で夕暮れ時の海を眺めながら、ヘンリーが絶妙なタイミングで持ってくる料理を堪能した。

毎日来るには重いけど、このSSレストランは地上のそこそこのレストランにも引けを取らないくらい、味の水準は高かったと思う。

踊るオフィサーズと乗客の才能に感嘆

夕食の後は11階のラウンジにダンシング・ウィズ・オフィサーズを見に行く。船のクルーがお客さんとペアを組んで踊るダンスコンテストだ。会場に入っていくと「出場しませんか?」と声をかけられるけど、もちろん見学だけだ。

このコンテストは、立ち見がぎっしり出るくらいの人気だったので、早めに行って席が確保できてよかった。踊るのはセキュリティやレストラン部門、教育担当などのけっこう偉い人たちで、審査員には船長!やダンサー代表、ショーのコメディアンなどがずらり。

オフィサーたちの踊りは面白おかしく、お客さんたちの踊りはくろうとはだしで、審査員のコメントは爆笑ものばかり。 即席で踊らせてもしゃべらせても、すごく芸達者なクルーと乗客に本当に感心した。

まだまだ続くセレブリティの夜

終わったら夜11時半になってしまったけれども、熱気ムンムンの会場にいてのどがカラカラに乾いたので、今度は5階のバーに行く。そこではさっきまでシアターで演奏していたはずのビッグバンドがモダンジャズを演奏している。

この船は、ミュージシャンには色々な会場で次々と演奏させ、ダンサーには昼間のダンスクラスの先生をさせ、オフィサーたちには乗客のダンスの相手をさせ、ほんとうに従業員たちを効率よく働かせる。アメリカ式人事管理にちょっぴり同情しつつ、でもみんな楽しそうにやっているなあとうらやましく思いながら、遅くに部屋に戻った。



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