南イタリアでビーチ、温泉+シーフード

フェリーで2時間ほどで、イスキア島に着いた

3.温泉の島イスキアへ

島全体から温泉が湧いて、ヨーロッパの湯治客が長期に滞在するというこのイスキア島は、ずっと私の憧れだった。イスキアにはドイツ人しか行かないという情報が、ちょっと気になってはいたけれど。ドイツ人がよく行く観光地のレストランはまずい。ドイツ人は長期滞在するので、ホテルはそちらを優先して、なかなかいい部屋が取れない。マヨルカ島に行った時がそうだった。

でも、イスキアはちょっと違った。イスキアにはナポリの人の別荘も多いそうで、イタリア人相手のいいレストランが点在していた。ポジターノほどじゃなかったけど、いいレストランでは、英語もけっこう通じた。「イスキアはドイツ人のコロニーなんだ」とポジターノの人たちに聞かされてやってきたんだけど、レストランではドイツ人らしい人たちは見なかった。ドイツ人っていったいどこで食事しているんだろう?


朝一番に乗ったイスキア行きのフェリー。一度来たことがあるカプリ島も垣間見られて懐かしかった。

ポジターノからイスキアへは船で行こうと決めていたんだけど、実際ポジターノに行ってみると、「これはけっこう大変なことだな」ということがわかった。ポジターノからイスキアへ直行している船はなくて、朝一番の便がカプリ島経由。あとは、ソレントやナポリ乗り継ぎになるんだけど、接続が悪くて移動が一日がかりになってしまう。島はすぐそこにあるはずなのに!
ホテルの人や船の切符売りの人たちは、「イスキアに行くなら朝一番のカプリ経由がいいよ」と勧めてくれるんだけど、そんな時間に起きられるのか、自信がない。だいたい、ホテルから海辺まで延々と続く階段の道を、荷物を持ってとっても降りられない…。


険しくて狭い山道が多いイスキア島の小さなタクシー。路線バスで島を一周することもできる。
景色はきれいだけどすれ違いの時などかなりスリリング。

時差ぼけでねぼすけになっている私たちにはとっても辛かったけど、まだまだ行きたいレストランはあったけど、悩んだ末におすすめ通り、朝一番の船で行くことにした。 ホテルのボーイさんが部屋のドアを壊さんばかりにゴンゴンと叩く、ワイルドなモーニングコールを2回してくれて、ポーターに荷物を降ろしてもらってフェリーに乗り込み、昼前にはイスキア島に着くことができた。フェエリーを乗り降りする時は、大きなトランクはいちいちポーターさんに上げ下ろししてもらわなくてはならない。今回の旅行はこのトランクの移動にもけっこうお金がかかってしまった。島や車が通れないような狭い山道しかない観光地に行く時には、バックパックスタイルにするか、ポーターを連れて歩けるくらいのお金持ちになってからにするか、どちらかがいいみたいだ。

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