ニューヨーク暮らしことはじめ
2002年12月5日の大雪で交通は大混乱

冬はお風呂でこのポーズ

寒ーい冬が、やってきた。
気温は日中でも零下をキープし、12月の頭には大雪が降って、当たり一面まっ白になった。
「寒いよー」「凍るよー」と寒さ大嫌いの私が騒ぐと
「今年は特に寒いのよ」
「去年は暖冬だったんだけどねー」
と、みんなが親切に教えてくれる。
お決まりのこのやり取りにももう飽きて、やめてしまった。

NYの冬って、東京の冬となんだか質が違う。
東京の冬は「底冷え型」とでも言いましょうか、足元からじわじわ冷えてくるよね。でもNYの冬は「冷風刺さる型」。キーンと尖がった冷たい風が、顔や首筋にぐさぐさ刺さる感じだ。

だからこちらでは、覆面系の格好が必須だ。目出し帽って言うんだっけ? あれが一番。でもお化粧がなんにもできないし、髪の毛がぺッタンこになっちゃうんだけどね。
私は帽子の上からマフラーをぐるぐる巻きにして、耳たぶも鼻も口も覆う。さらにその上からコートのフードを被る。首が固定されて視界が悪くなって、雪道ではけっこう危ないんだけど。

「寒い寒い」と言いながらも、マフラーぐるぐるの覆面姿で、よく出歩く私なのであった。 街はクリスマスイルミネーションできらめいて、本当にきれい。五番街のデパートのショーウィンドウの前や、ロックフェラーセンターのクリスマスツリーの周りは、着膨れた人たちでごった返している。

サックスのショーウインドーの前には列ができる
みんな意味も無くたむろって、写真取る列に並んだり、ウインドウを眺めたり。そんな中に混じっていると、「寒いのにウロウロするバカは私だけじゃないんだー」となんだか嬉しくなってしまう。

いよいよカラダが冷えて建物の中に逃げ込めば、そこはTシャツ一枚で過ごせるあったか〜い世界。どんな古いビルでもアパートでも、セントラルヒーティングで廊下もトイレも全部暖房されているのだ。街中を照らすイルミネーションにガンガンに効かせたセントラルヒーティング。アメリカに私のおばあちゃんがやって来たら「もったいない」って言いまくるんだろうな。

このセントラルヒーティングで困るのは、空気がすごく乾いてしまうこと。加湿器をかけてもかけても、あっという間に空気が干上がって、顔も手もカサカサになる。おまけに皮膚がぽろぽろ剥けたり湿疹ができたり。この時期肌のトラブルに悩む人は多い。

日本人友だちのYちゃんが、肌荒れに困って皮膚科に行った。一生懸命英語で症状を説明したら、
「肌が乾燥しすぎるそうなるんだ。今日からは、毛の生えている所しか洗っちゃダメだ。わかるか? 洗うのはここと、ここと、ここだけだぞ」と お医者さんがジェスチャーで3ヶ所示してくれたんだって。

その「イヤミのシェー」と「コマネチ!」のポーズは、大ウケだった。 肌荒れに悩んでいるかた、ぜひご一緒にどうぞ。

written by 篠田なぎさ(⇒ プロフィール



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