クルーズ大好き! だからたまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい。 セレブリティ・インフィニティで行ったアラスカクルーズの旅行記です。


4日目 ジュノーで氷河見物

船は朝の6時くらいから両岸が氷河で削られた、トレーシーアームフィヨルドに入っていく。そして2時半にジュノーに到着し、夜の10時に出発の予定だ。

ババシャツにモモヒキがうれしい夏のアラスカ

早朝から船は両岸が氷河で削られたフィヨルドに入っていく。トレーシー・アーム・フィヨルドだ。女の子の名前が付くなんてどんな細腕のフィヨルドかと思ったけれど、名前の由来は南北戦争時代のトレーシー将軍なんだそうだ。

波間に氷が浮かぶ外は一段と寒くて、気温は10℃あるかないかという感じだ。これじゃあ冬の地中海クルーズよりも寒いじゃないの。

部屋に暖房はあるけれども、強くすると乾燥でのどが痛くなるので、部屋着を重ね着する。軽装しか持ってこなかったGは素直に私のババシャツを着てモモヒキを履いている。私は古い防寒下着を、着ても着なくても捨てて帰ればいいやとたくさん持ってきたので、余裕でGに貸すことができるのだ。

おじさんのくせに見栄っ張りで、いつもなら私の服なんて嫌がって着ないのに、よっぽど昨日の寒さがこたえたみたいだ。古いダマールをあったかいと喜んでいる。

バランスボールに乗って眺めるフィヨルド

部屋で朝食を取った後はすぐにジムに行く。船の先端に並んでいるランニングマシンの横のちょっとしたスペースは、ストレッチをするのに格好なのだ。正面は全面のガラス張りで、絶景が見渡せる特等席でもある。

行ったら船はちょうど氷河に向かって進んでいるところだった。遠くの方に小さく見えた氷河が、前屈や腕立て伏せをしている間にどんどん近づいてくる。そのあとジョギングのために1階上のデッキに行ってみたけれど、手すりには2重や3重に人垣ができていて、とてもジョギングなんてできなかった。

アラスカクルーズで景色を楽しむなら、ジムがお勧めだ。室内だから暖かいし、人垣ができることもない。運動しながらだから、健康にもいい。

お料理セミナーのはしご

景色を見回しながらタラソテラピープールを歩いた後は、QZineというインターナショナルレストランと、エグゼクティブシェフがヘルシークッキングを講義するお料理セミナーをはしごする。

ちゃんと習い覚えて、東京で実践してほしい我が家のシェフGは、たっぷり運動した後なので眠そうだ。ちゃんと頭に入ったかしら?

お昼の有料レストランはカジュアルスタイルの人ばかり

お昼は有料レストランのSSユナイテッドに行く。私たちは特別レストランのBluにも行かれるので、なんでわざわざ?と私は思うのだけど。あっちにもこっちにも行きたいGが、納得するわけもない。お昼ならちょっとは安いし、景色もいいはずと予約したんだけどね。せっかくの窓際の席が、外は霧で煙ってなにも見えなかった。

いちおうスペシャルレストランだからと敬意を表して、下着をいっぱい着込んで絹芭蕉で行ったんだけど、周りはけっこうカジュアルでがっかりだった。

でも向こうの方に居たアメリカ人のマダムが、わざわざ私たちのテーブルまで来て、文化と伝統を守るのはとてもいいことだとほめてくれた。そんなに気負ってもいないけど、嬉しゅうございました。

そして着物を着ていないGに向かってすかさず「あなたは?」と聞いていた。アメリカ人らしい鋭い突っ込みでした。

メニューはどれもおいしそうだっので前菜を2皿ずつ頼んでしまった!「クラブケーキ」「ビーツのサラダ」「セロリのスープ」「マッシュルームのリゾット、ジェノベーゼソース」。前菜計4皿なんて、すごいでしょ。


メインは「スズキのロースト、アーティーチョークのフリット添え」「ラムチョップのロースト、黒オリーブ、チーズ、ラタトュユ添え」。デザートはバナナのタルト。

レストランでの一番は、おかま(推定)のヘンリー

私たちのテーブルについたウエイターのヘンリーが、オカマ口調で「このお皿はね、こんな材料を使っていて香りはこうで、口に入れるとこーんなで、とってもおいしいのー」と身をくねらせながら説明する。その説明が上手で、どれもが食べたくなり、どしどし注文してしまった。

ヘンリー、おもしろかった。クルーズ最後のベストスタッフの投票も入れておいたよ♪

テンダーボートで上陸はセレブリティだけ

ランチが終わるころには船はジュノーの港に着いたんだけど、セレブリティはこの港では沖合に停泊する。だからテンダーボートで上陸しなくてはならない。

この港にもたくさん停まっていた他のクルーズ船は桟橋に着岸していたので、セレブリティは港でいいポジションが取れない船のようだ。

ジュノーでも船の高いエクスカージョンには参加せず、いっぱい屋台を出しているローカルベンダーを見て歩いて、一人8ドルの氷河往復バスに乗ることにする。

ボロボロのバスにぎゅうづめで氷河へ

ボロボロのローカルバスは、通路までいっぱいに人を立たせてぶっ飛ばす。運転手がハンドルを右に左に切りながらガイドまでするので、日本の高速バスの事故を思い出してちょっと怖かったよ。

立って乗るのは強制ではない。嫌なら次のバスを待てばいいのだ。

ジュノーではアラスカにしては珍しい、と船のスタッフみんなに言われた、快晴のいいお天気で、長袖一枚でじゅうぶんだ。バスの中は暑いくらいで、展望台はポカポカと陽が照って気持ちがいい。

氷河は船から見たのよりは大きくて、吹いてくる風が涼しい。周辺の遊歩道をちょっと歩いて、ここにもたくさんいる鮭の遡上を見たりする。行列のトイレで何とか用を足して、町に戻ってきた。

土産物屋と宝石屋ばかりのポート周辺

せっかくだから一杯やって帰ろうと、通りぞいをパブを探して歩いたんだけどね。この町の店はほとんどが土産物屋と宝石屋なのだ。ブルワリーもやっと見つけたけど、すごく行列していたのであきらめて船に戻る。

船のサンデッキでアラスカビール

今日は晴れてお天気もいいし、アラスカの夕暮れは遅くてまだまだ続くし、船のサンセットデッキで一杯やりながら軽食を食べるのにちょうどいいんじゃないの?

そう思うとワクワクして気持ちがすぐ切り替わる。

サンセットデッキではアラスカビールのアンバーを貰って、ビュッフェにある寿司やサラダ、ピザをつまむ。お昼にたっぷり食べたし、夜におしゃれしてレストランやシアターに出かけるのは今日はお休みでいいや、と夕日を見ながらだらだら過ごす。

たまにはこういう日があったほうが、クルーズも楽しめるのだ。



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