たまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい! MSCディビーナで行ったアドリア海ーエーゲ海クルーズの旅行記です。


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2日目 バーリでイタリアンランチ

この日の予定
バーリに10時から15時半まで接岸。今回のクルーズの唯一のイタリアの寄港地なので、Gはランチにおいしいイタリアンを食べるのだと張り切っている。しかし、休業の店が多くなる8月のしかも日曜日の上陸だ。はたしてGが満足できるお店は見つかるんだろうか?

日の出を堪能

朝は時差ぼけで4時には目が覚めてしまった。イタリアの船だからかMSCは宵っ張りで朝が遅い。夜のダンス関係のイベントは23時以降に集中しているし、朝食のルームサービスは7時半以降でないと持ってきてくれない。

仕方がないので部屋でご飯を炊き、お湯を沸かして日本茶を煎れ、海藻サラダや切干大根をお湯で戻して朝食にする。湯沸し器やドライヤーを持ち込めないクルーズラインもあるけれども、MSCは前回と同じで何の問題もなかった。おかげで洋食づけになる事もなく、早朝に健康維持のための朝食を摂ることができる。

夏のクルーズでは、バルコニーのドアを開けて波の音を楽しめるのがいい。南イタリアの沿岸を走る船の外は暑くて、日が射すと汗ばむくらいにはなる。それでもこの時期の東京の暑さに較べればずっと心地いい。夏のあいだは東京を脱出して、ずうっと船に乗っていたいというのが、私のささやかな人生の希望です。

バーリに上陸

船の出口から街の中心に行くのに、往復で6.5ユーロのシャトルバスを使った。事前にショービーという寄港地情報サイトを見て、クルーズポートから街の中心まで15分で歩けるとわかってはいたけれども、歩くにはいかにも暑そうだ。何せ埠頭から街に向っているのはのっぺらな一本道で、南イタリアの強烈な太陽がまともに射して影もなかったからね。シャトルを下りたすぐそばにインフォもあると聞いて、妥協してバスに乗り込んだ。


左:船から見た日照りの埠頭とその向こうのバーリの街

バーリの街のインフォで日曜日でもやっているレストランを教えてもらって、そこを目指して歩く。途中でここがショッピングストリートだという通りも行ったけれど、ほとんどが休みだった。それでも人は多くて、道の真ん中の植え込みに地元のおじさんたちが大勢座り込んで、何をするでもなく通る人を眺めている。この人たちは日曜日だからこうしているのか、平日もいつもこうなのか、どっちなんでしょうね。

バーリの名物パスタのオルキエッテを、軒先でおばさんたちが作っている小道も通りかかった。観光客がすれ違う中で、おばさんたちは手際よくオルキエッテを作り続ける。写真も撮らせてくれるし、オルキエッテを売るそぶりをするでもない。面白い通りだった。

石畳の道を影を伝いながら歩いて、やっとインフォご推薦のそのレストラン「ペスカトーレ」に着いた。路面にテーブルといすが並んでいるけれども、誰もお客がいなくて、30分後の12時半から開店だという。でも歩き疲れていたし暑かったので、店に入って待っていてもいい?とお願いして、テーブルに座らせてもらう。ワインも出してもらって、道行く人を眺めながら、ちびりちびり飲みながら、ゆっくりメニューを選んだ。

レストラン「ペスカトーレ」

開店前に入ったのは私たちだけだったけれど、すぐに地元のお客さんたちがファミリーで次々に入ってきた。みんなでシーフードが山盛りの大皿を頼んで、むしゃむしゃ食べている。殻つきのウニもよく出ていた。いいなあ。


私たちが頼んだのは、エビやイカ、貝、白身の小魚のフライなどの盛り合わせと、スパゲティ・ボンゴレ。それから、お店の名物だというズッパドペッシェ。盛り合わせは色々な種類が小皿で出てきたので、嬉しい。ちょっと甘めのピノ・グリージョをぐいぐい飲みながら、端から平らげた。

ナント2本目のワインも開け、お腹いっぱいに食べ終わった時にはもう2時で、最終のシャトルバスに乗るには、そうとう急いで暑い石畳の道を戻らなくてはならない。シャトルのチケットは半分残っていたけれども、ついタクシーを呼んでもらって、お店からぶいーんと帰ってきてしまった。ほんの5分ほどで船着き場まで着いた。

午後は海風を感じながら部屋ゴロ

満腹を抱えて午後は船でだらだらする。開け放したバルコニーから入ってくる風を感じながら、本を読んだりうたた寝をしたり、とても気持ちがいい。困ったのは7時を過ぎて日が暮れてきても、たいしてお腹が減って来ない事で、お昼の魚料理がまだしっかりお腹に残っている感じだ。ルームサービスで軽く食べるだけにしようかとも思ったけれども、軽いお皿だけ頼めばいいさと、着替えて専用レストランのラ・ミューズに行った。


リゾットと特別注文した野菜のボイルとグリルの晩ご飯

この日はインフォーマルでドレスコードは「イタリアンナイト」だった。イタリアの国旗にある赤・緑・白の色をどれか身につけましょうというものだ。でもすっかり忘れて、私は薄黄色の絹芭蕉に、ベージュ地の更紗の帯という、ドレスコード破りの格好をしてしまった。レストランの隣のテーブルの赤いドレスの人を見て思い出した。着ているからといって、特別なご褒美があったわけではなさそうだったけどね。

スプレンディダのレオナルドに再会!

ラ・ミューズでは、前回乗ったスプレンディダのロ・リーボに居たソムリエのレオナルドと再会した。向こうから「以前会いましたよね?」と声をかけてくれたのだ。あの時も私がいつも着物を着ていたから覚えていてくれたのかな。

レオナルドはスプレンディダからこのディビーナに移って、今日が初日だそうだ。また会えて嬉しいよ、レオナルド! この再会のあと、Gはレオナルドのお勧めのワインをどんどん頼むようになってしまったのだけれども。

メインディッシュを特別注文の野菜尽くしにしてもらって、ゆっくり食べ終えた後は7階に下りて、船の一番前にあるシアターから、ラウンジのマリーン風の歌い方をするシンガーがいるポップス楽団グループ、メインロビーのジャズピアニストのおじさん、ピッツェリアで演奏しているリズムボックスにキーボードを合わせて歌っているお兄さんと順番に見て、ダンスシアターに行く。この船にはミュージシャンがとても多いけれども、シアターに出る人以外はみんなあんまり上手じゃなかったなあ。

ダンスシアターでもラテン系の音楽がかかって何組か踊っていたけれども、Gがもう眠いとしり込みする。今日もディビーナでのダンスデビューは果たせず、部屋に戻ることになった。



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