南イタリアでビーチ、温泉+シーフード

車より激しくバウンドする、一番安いボートタクシー

2.星のレストランにお出かけ

ポジターノがあるアマルフィ海岸は、ミシュランの星つきレストランの密集地帯でもある。3つ星はないけれど、2つ星が1ヶ所に、ひとつ星が6ヶ所、ポジターノから車や船でいける範囲に点在しているのだ。
我家のレストラン担当Gは、旅行に行く前からスケジュール表を作成。ランチ、ディナーの欄に色々なレストランの名前を入れたり消したりして舌なめずりしている。ポジターノには3泊しかしないんだから、全部に行けるわけないのに…。星のレストランに行くのは1日1回を限度にして欲しいとお願いして、悩みに悩んだ末に下の3ヶ所に行った。

サンピエトロ★:ポジターノ
ポジターノの中心からはちょっと離れた所にある5つ星ホテルの、ひとつ星レストラン。ホテルで教えてもらって、シャトルバスで行った。海辺から船のタクシーも出ていることは、あとから発見したんだけどね。
泊まっていたホテルのおじさんに、「今夜はサンピエトロに食事に行くんだ〜」と言ったら、「Gパンははいて行っちゃダメだぞ」と言われた。私たちがアメリカから来たからと、心配したのかしら???


このレストランに行ったのは着いた初日だったので、食事は軽めにしたんだけど、ペンネの魚のダシが下品と言いたくなるくらいに濃厚で、「ああ、イタリアに来たんだな〜」と嬉しくなったよ。オープンテラスのレストランからの海の眺めは本当にキレイで、ロマンチックだった。5つ星ホテルだけあって、他のお客さんの雰囲気も洗練されていた。アメリカ人と思われる客はけっこう軽装だったけどね。

ドン・アルフォンソ★★:サンタアガタ
小さな高台の町に突然現れる、立派な門付きの大きな一軒家のレストラン。 なんか名前聞いたことあるなーと思ったら、ニューオータニにあったことがあるそうで。お店の人はみんな日本に行ったことがあると、自慢げに日本語を披露してくれた。でも最後にテーブルを回っていたシェフとマダムは、日本語どころか英語もさっぱりで、他の常連らしいお客さんたちが仲よくお喋りしているのがうらやましかったよ。

予約が取りにくいと聞いていたけど、広い店内はゆったりしていた。

トラディショナルとクリエイションの2つのコースを頼んだので、お皿がいっぱい!


レストランは入り口に立派な本が飾ってあって、左のページが開いてある。その写真の人が慇懃に出迎えてくれたので、思わず「オーナーですか?」と聞いたら、「違う」と笑っていた。
このおじさんは、全部のテーブルをさりげなく回ってメニューの説明をしていたけど、私たちのテーブルでは日本語に直して読み上げてくれた。ちょっとお経みたいだったけど楽しかった。

地図で見れば近かったけど、ポジターノからこのレストランまではタクシーで45分くらいかかった。崖っぷちの山道をくねくねと行くのは景色がきれいで楽しいけれど、車酔いするんじゃないかとヒヤヒヤした。行きに酔ったらせっかくのごちそうが食べられなくなるし、帰りに酔ったらもったいない。又、往復のタクシー代と、食事の間運転手さんを待たせておいたチップは、食事代と同じくらいかかってしまった。じゃあレンタカーで行けばよかったかと言えば、観光客が夜あの道を運転するのは相当大変だと思う。レストランでワインを楽しめないのもイヤだしね。

タベルナ・デル・カピターノ★:マリーナディカントーネ
半島の先の方にあるこのレストランには、なんと!ボートをチャーターして行った。それでもドン・アルフォンソに行った時のタクシー代よりは、ちょっとは安くついた。時間も20分くらいと短かったしね。

もっと立派な船もあったけど、私たちには一番安い左のゴムボートで充分。
弾むボートにしがみつきながら乗って、海からレストランが見えた時には感動!

湾に面したレストランからは海が真正面に見えて、潮風がとても気持ちよかった。



お料理はメニューにあった「おまかせ」コースにした。おまかせと言っても、魚介類を使ってとか、野菜もたっぷり入れてとか、しょっぱすぎる味はキライとか、スパイシーなのはダメとか、色々注文つけたんだけどね。盛り付けも味もびっくりするくらいキレイでおいしいお皿が次々出てきて、大満足。ちょっと揚げ物が重なったキライもあるけど、「日本の天プーラみたいでしょう?」と言われれば、気をきかせたって事かなと思えてくるし。
このレストランのシェフも、大阪や伊勢に行ったことがあると言っていた。このエリアでは日本人旅行者はほとんど見かけなかったのに、イタリア人シェフへの日本食浸透度は高くって、何だか嬉しくなった。
料理が得意だったおばあちゃんのレシピを元に、ファミリーでビジネスをしているというこのレストランにはホテルもある。ビーチは目の前だしこんなにおいしいご飯が毎日食べられるのだから、ここに泊まってもよかったなあと思っている。

次へ
Top






All Rights Reserved, c 2002-, Shinoda Nagisa