クルーズ大好き! だからたまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい! MSCスプレンディダで行った冬の地中海クルーズの旅行記です。



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5日目 ローマでトスカーナのステーキ

この日はローマに近い港チビタベッキアに、朝の9時から夜の19時まで停泊する。この航海中で最も長い滞在だし、ローマは私たちが初めて訪れたヨーロッパの都市でもある。この10時間をどう過ごすか、考えるだけでわくわくする。

ローマの思い出

チビタベッキアのエクスカージョンは、みなローマに行くので近いイメージがあるけれども、実はここからローマへは車で1時間、電車なら45分〜1時間20分もかかる。船には出航の1時間前には戻っていなくてはならないので、停泊時間は長くても、実際にローマで動ける時間はそんなには長くない。

でもGの心はローマに行くことに決まっているようだ。私もGとの最初のヨーロッパ旅行で訪れたローマにはまたぜひ行ってみたいと思っていた。今から15年も前のことだ。

あの頃はヨーロッパへの航空券は高くて、ボーナスをはたいて買ったんだった。大韓航空のエコノミーシートにひたすら耐えて乗ったのだった。

そのローマでイタリアの料理のおいしさを知った。ミシュランというよくできたレストランガイドがあることも。


上陸の前に日の出を撮影しながらデッキをジョギング 遅いぞ、G

ローマはけっこう遠かった

ローマに行っても買い物をしたり、観光地を巡ったり、余裕でできると思っていたんだけど、船からチビタベッキアの中心部に行くシャトルバスに乗るのに行列し、普通列車に1時間以上揺られてローマのテルミニ駅に着いたらもう12時半だった。帰りは4時過ぎの列車に乗らないと最終のシャトルバスぎりぎりになってしまう。なあんだ、あんまり時間がないなあ。

Gはランチで行きたいレストランをもう決めてあるらしい。そこを目指してぶらぶらしながら歩く。途中いくらでも古い教会やビルに刻まれた彫刻が出てくるのがローマのすごいところだ。電車の窓からも崩れかけた遺跡がよく見えた。地震がない街だからこんなに昔の遺跡が残っているんだろうなあ。


駅から歩いてバルベリーニ広場にあるレストランに

ランチはなぜかトスカーナ料理のレストランへ

以下、Gのレストラン評。
駅からサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂経由バルベリーニ広場まで歩いて、お目当ての"Tullio"へ。このトスカーナ料理のお店を選んだのは、フィレンツェ旅行以来僕が生きる目的のかなり上位にある、ビステッカ・アッラ・フオレンティーナを食べるためである。地中海の旅はシーフードが多くなるので、1日くらい目が眩むまで肉を食べたかったというのもある。


前菜はナスのグラタン(ナスにチーズとパン粉を振ってオーブンで焼いたものに過ぎないのだがやっぱり旨い)、プリモはお店の名前がついた名物パスタ(文句なしに旨い上等のカネローニ)、セコンドはお目当てのフィレンツェふうTボーンステーキ。空前絶後に巨大な肉塊が目の前にどうだ!と置かれ、キャンティクラシコをがぶ飲みしながらひたすら切って口に入れて咀嚼することに没頭した。無の境地というか忘我の極みというか宗教的経験というか、とにかく幸せなランチであった。 (以上、Gのレストラン評)

観光客でいっぱいのローマから急ぎ足で船に帰る

食事の後はレストランから近かったトレビの泉やスペイン広場をちょっとだけ見て回る。冬だというのに広場は観光客でいっぱい。みんな黒っぽいジャケットやコートなので、Gの羽織の上にオレンジのストールを巻いた私は目立ったと思う。すりに狙われにくくてちょうどいいね。


港まで帰ったらすっかり日が暮れていて、ライトアップした船がきれいだった

観光客でいっぱいのローマから急ぎ足で船に帰る

部屋に帰ったらもうバタンキューで寝てしまうかなと思っていたんだけど、案外体力は残っていた。シアターのショーは今日はオペラだというので見に行き、歌手や伴奏はメトロポリタンで見るレベルではないねえ、などとわかった風な事をいい、あんなに肉を食べたのにちょっと小腹が空いてきたので、ルームサービスでサンドイッチとサラダを取る。

ルームサービスは案外すぐ持ってきてくれて、部屋付きのバトラーのプトラ君があれこれ気を使ってくれて楽しめた。夕食をおしゃれして食べに出るのも楽しいけど、たまにはこういうのもくつろげていいね。


ルームサービスまで写真に撮っていたらプトラ君が笑ってた

次はチビタベッキアを堪能したい

頑張ってローマまで行ったけれども、イタリアのローカル列車に乗るのも楽しかったけれども、次にチビタベッキアに寄港することがあるならば、その時はチビタベッキア市内を巡るだけにしようと思う。

チビタベッキアは伊達正宗の命を受けて送られてきた支倉常長が、ローマ教皇に謁見するために上陸した歴史的な場所だ。海岸線に沿ってホテルやショップが並ぶ、いかにもイタリアの海辺のリゾートらしい街でもあった。ローマよりも空気が柔らかく、メッシーナのように排ガス臭いこともなく、とても雰囲気がよかった。

チビタベッキアのレストランは、私たちが持っている古いミシュランには載っていないのだけれども、最近はちゃんと掲載されるようになったようだ。ミシュランオンラインで見る限り、ローマとチビタベッキアの中間の海岸沿いには、星のレストランもある。長い滞在時間を、こういう所でのんびりと過ごすのもいいネ。



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冬の地中海コース