トップ > 今までのクルーズ旅行記 > GWチャータークルーズ準備篇 >1日目 舞鶴を出発 >2日目 隠岐 >3日目 釜山 >4日目 対馬 >5日目 別府 >6日目 瀬戸内海クルーズ-大阪で下船 >フォーマルナイト >旅の総括
GWチャータークルーズ「高級小型グルメ船ポナン・ロストラル」旅の総括
今回は4度目の日本周遊クルーズだったけれど、今までの11回のクルーズはすべて大型大衆船で、高級小型グルメ船に乗るのは初めてだった。日本の旅行会社のチャータークルーズというのも初めての体験だった。
[広告]
高級グルメ船は高いか安いか
今回のクルーズのお値段は、一番安いバルコニー付きで32万8千円だった。うわ、高いーと最初は思ったけれど、食事の時のワイン代込みでこの値段なら、同じゴールデンウィーク期間中のダイヤモンド・プリンセスのバルコニー付き29万円と変わらないかも、と自分を説得して申込みをした。
いったいこんなに高いクルーズに、乗る人がいるのかしら?と興味津々でもあった。大阪の旅行説明会に来たお客さんはひと組だけだったとうわさで聞いた。京都市民クルーズなんていうディスカウントも始まった。(京都に引っ越そうかと真剣に考えた)
それが乗ったらほぼ満員だった。お客さんのほとんどが、そのことに驚いているのがおかしかった。そして「おたくにはどんな割引があったの?」とお互い疑心暗鬼になっている雰囲気もあった。東京から来たと言うと、「舞鶴までの交通費は旅行会社持ちだったんでしょう?」とかね。
私たちの交通費は自腹だったんだけど、たしかに旅行社の得意客にはいろいろあったように感じた。クルーズ会社にとっても旅行社にとっても、リピート客は一見さんよりもずっと大切だからね。
ポナンのクルーズをお友達に推薦しますか?
下船の前日に配られた乗船客へのアンケートに、ポナンのクルーズをお友達に推薦しますか?と書いてあって、考えてしまった。お値段が高めなのでやたらな人には推薦できないし、いつも高級クルーズラインに乗っている人たちは、この船はクリスタルやシルバーシーとはだいぶ違うと言う。
私は高級クルーズ船に乗ったことはないけれど、確かにそうだろうなあとそれは納得だ。だって船内のサービスがよく言えばカジュアル、ハッキリ言って乱暴なんだもの。慇懃無礼にしてほしいとは言わないけれども、グラスやお皿をガチャガチャぶつけたり、何か違うことを注文すると舌打ちしたり。
今まで乗ってきた大衆クルーズラインでもそんなことは無かった。なんだか機械的で、これがフランス風なのかなあと思った。バカ陽気なアメリカ式や、調子のいいイタリア式になれ過ぎているから、そう思っちゃうのかしら。
写真はダンスホールで自主的に盛り上がる旅慣れた皆さんと、舞鶴の美しい湾の風景。
船のお食事は、確かにダグラス・ワード氏の言った通り
賞を取ったほどのグルメ船のお食事はどうだったかというと、確かに大変おいしゅうございました。どれもどこかで食べた安心できる味、というか。その分驚きや期待外れはなかった。
最初はおいしいと思った魚料理は、魚は違えど毎晩同じテーストなので、飽きた。ロブスターが出ないのねえとがっかりしている人もいた。
ちなみにこの船は べルリッツクルーズガイド(#30)では★★★★で得点1507、うち食事284 (/400点満点)と高級船が多い小型船部門では中くらいの評価だ。食事は前菜やメインはまあまあだけど、特別というわけではない。デザートはとてもよい、と評されている。
上はキャプテンズディナーのメニュー。クリックすると大きくなる。
私としては べルリッツクルーズガイドを書いているイギリス人のダグラス・ワード氏よりも、ポナンを「食事がおいしいクルーズライン2014(>>こちら)」の特別賞に選んアメリカのグルメ雑誌Savourを信じたかったんだけどね。
乗船して食べてみて、ダグラス・ワード氏の言った通りだな、と思った。量はアメリカ人なら怒っちゃうくらいの懐石料理的な少なさだ。食べすぎないように自制している私には、まあちょうどよかったけどね。
小型船ならではの良さも
もちろん小型グルメクルーズ船ならではのいいところもたくさんあった。何より船のどんなところにもすぐに行くことができるのがよかった。食堂やラウンジに行ってから忘れ物を思い出しても、取りに戻るのが苦痛じゃないとかね。
大きな船では行かれないような、国内旅行でもめったに行かないような、隠岐とか対馬といった珍しい寄港地に行けたのもよかった。その入港・出港風景を、いつでも操舵室から見ることができるなんて、鼻血が出るくらい嬉しかったよ。
船長が船の操作法を説明してくれた見学会の時は、乗客が大勢詰めかけて、運転席から前が見えないくらい。ちゃんと操船できるのか心配になって他のエンジニアに聞いたら「まあ大丈夫」だって。
船長はとってもいい人だったけど、このクルーズが終わったら休暇に入って、ポナンの別の船に移るんだそうです。
瀬戸内海クルーズを操舵室から見た時の様子は>>こちら
探検船として乗るなら絶対おすすめ
ポナン・ロストラルは南極にもバンバン行っちゃうような、探検船仕様の船だからね。この客室でこの食事で、南極に行けるのなら素晴らしいと思った。8メートルの波を越えていくという南極クルーズといえば、2段ベッドの客室で、食堂にはビニールのクロスがかかり、それでもグラスやお皿がずずーと動いちゃうというイメージだけど、この船なら違う。
探検クルーズに行って揺れないかと言われれば、それは揺れると思う。でも揺れるのも楽しんじゃうという人もけっこう多いのだ。ポナン・ロストラルも海流の関係でちょっとだけ揺れた時があったけれど、けっこうみんなハイになって、お、来た来たって感じ。スタビライザーを出したらすぐに揺れは収まって、なんだか物足りなかったりして。
隠岐から境港に行く途中でイルカの群れに遭遇した。イルカは褒めると喜ぶのよと誰かが言って、ついてくるイルカたちに、みんなで拍手したり歓声を上げたり。イルカたちもピョンピョン跳ねてくれた。
2016年のゴールデンウィークも同じコースを回るポナン
2016年のゴールデンウィークはけっこう日程がよくて、その9日間をフルに使って、今度はポナンのル・ソレアルが舞鶴発大阪着のコースを巡る。瀬戸内海を数日かけてゆったりと廻るなんていいなあ、と思ったけど、なんと前年の夏前からもうほぼ満室なのだ!
次はチャータークルーズではないので、外国のお客さんが多いんだろうけど、彼らにとっては、「日本周遊」だって南極探検と同じくらいの秘境クルーズなんだろうか。美しい日本の港港を、ぜひぜひ楽しんでいただきたいものです。
[おしまい]
次の旅行を計画するなら
- ポナン・クルーズオフィシャルページ(日本語)
- ポナン・クルーズオフィシャルページ(英語)
- 米国の旅行代理店ラグジュアリー・クルーズのポナンのページ(英語)
- 日本の旅行代理店ベストワン・クルーズのポナンのページ (日本語)
日本語と英語を見比べて、お得な方を選びましょう。載っている内容も両方同じとは限りません。クルーズ代金は出発日が近づくと下がることがありますが、人気の部屋から売り切れになります。
日本語で問合せできるアメリカのクルーズ代理店はこちら↓
このサイトの作者:しの
翻訳系リサーチャー。夫のGはへろへろサラリーマン。 たまにしか行かれないクルーズ旅行も、30回を越えました。 このサイトについて
クルーズ旅行用持ち物リスト
狭い船室を効率よく使えて、旅費の節約にもなる便利グッズや、荷物の選び方と詰め方、船酔い防止法を集めました。
詳細はこちら船で快適に過ごすコツ
船会社が教えてくれない、船室に入ってまずすることや、意外とかかる旅行中の費用を安くあげるには…
詳細はこちら今までのクルーズ旅行記
一覧はこちら- さらに進化したヨットクラブでまったりアラビア湾 2019年年末年始 MSCベリッシマ
- 猛暑脱出し20℃のバルト海+ロシアへ 2019年8月 コスタ・マジカ
- ヘブンスイートで天国気分-アメリカ西海岸片道クルーズ 2019年GW ノルウェージャン・ブリス
- 河内丸から飛鳥Ⅱ- ファミリーヒストリーをたどる旅 2019年1月 飛鳥II
- 最新の世界一大きな船でカウントダウン 2018年年末年始 シンフォニー・オブ・ザ・シーズ
- 熊野花火は右舷か左舷かで右往左往 2018年8月 ダイヤモンド・プリンセス
- リバークルーズ初体験! うっとりドナウ川下り 2018年6月 アマデウス・ブリリアント
- 晴海発着でスリリング太平洋クルーズ 2018年1月+GW コスタ・ネオロマンチカ
- 世界一の大きさの船でカリブ海で食べ飲み滑る 2017年11月 ハーモニー・オブ・ザ・シーズ
- 毎年恒例夏の女子会クルーズでお祭り騒ぎ 2017年8月 ダイヤモンド・プリンセス
- 美食の船で美食の地ギリシャ+南イタリアへ 2017年GW オーシャニア・リビエラ
- 日本船初体験!「るるぶクルーズ」取材でショートクルーズ2泊3日 2016年12月 飛鳥II
- 浮世は忘れて波に揉まれて 2016年8月 ダイヤモンド・プリンセス
- お盆休みに猛暑の日本海クルーズ 2016年8月 コスタ・ビクトリア
- シンガポール発着3泊4日で新造船に乗りに 2016年6月 オベージョン・オブ・ザ・シーズ
- ハワイ-バンクーバー片道クルーズ 2016年GW セレブリティ・ソルスティス
- 横浜発着北海道+サハリンでシンデレラ気分 2015年8月 ダイヤモンド・プリンセス
- 高級小型グルメ船で西日本周遊 2015年GW ポナン・ロストラル
- 北海道周遊クルーズに連続2周! 2014年8月 サン・プリンセス
- 東京発着で初めての女同士クルーズ 2014年4月 ボイジャー・オブ・ザ・シーズ
- ヨットクラブで真夏のエーゲ海クルーズ 2013年8月 MSCディヴィーナ
- 猛暑脱出 2度目のセレブリティでアラスカへ 2012年8月 セレブリティ・インフィニティ
- 冬の地中海クルーズ波高し 2011年年末年始 MSCスプレンディダ
- スイートを奮発! メキシコクルーズ 2011年GW サファイア・プリンセス
- 懐かしのアメリカ流を満喫、ハワイクルーズ 2009年GW プライド・オブ・アメリカ
- キモノでクルーズ 南スペイン+リスボン 2008年GW コスタ・ビクトリア
- 超意気込んだ2回目のクルーズはキモノで地中海 2006年8-9月 コスタ・フォーチュナ
- 初クルーズ! 船でゆらゆらカリブ海 2004年年末年始 セレブリティ・ミレニアム